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看護師の仕事

看護師が辞めたいと思う理由を洗いざらいあげてみた

看護師が生き生きとして働くためにはどうしたらいいんだろう…。

自分の看護師として経験してきた15年間を振り返ってみました。

参考記事:看護師として働いた15年を振り返る、整理する、問題を考える

嬉しかったこと、達成感を感じたこと、悲しかったこと、辛かったこと、たくさんありました。

かなりざっくりとですが、色んなことが思い出され、いっしょに働いたたくさんのスタッフや患者さんたちの顔が思い浮かんできます。

ここでは看護師の経験を振り返ることで思い浮かんできた、さまざまな「看護師が辞めたいと思う理由」について、とにかく洗いざらい書き出していきます。

そこから1つ1つ焦点を当てて記事に起こして考えていこうかな…と。

今の私の段階かなぁ…。

マインドマップも描いてみました。

いろいろありすぎて大変、そして複雑…。

掘り下げていかないことにはわかりませんよね、どんどん掘り下げてみます。

何かコメントや意見、こんなこともあると思う!と言うことがあれば、コメントのフォームやお問い合わせから教えていただければと思います。

私だけの視点ではなく、皆さんの視点、経験談を教えてくださいね。

看護師が辞めたいと思う理由

看護師の仕事における理由

患者の命を守り、人生に寄り添う裏側のプレッシャー

看護師の仕事で大きく取り上げられるのが「命を守ること」。

患者さんの命と健康を守らなければなりません。

自分の未熟さで異変に気付くのが遅れたり、判断を間違ったり、報告が遅れたりすれば、患者さんを不必要に苦しめたり、命に関わることになります。

もしくは入院期間が延びたり、選択すべき治療や検査をスムーズに受けられない、不安を軽くしてあげられない…。

患者さんの人生を下手したら狂わしてしまう可能性だってある。

看護師からみれば多くの患者さんの中の一人ですが、一人の患者さんはたった一人の患者さん。

プレッシャーを感じたり、緊張感が常に付きまとっている状況の中働いています。

仕事がとにかくたくさん

看護師の仕事を一言でいうのはとても難しいです。

一般的にみなさんがご存じなのは、病気の治療面でのことや、日常生活の援助についてではないでしょうか。

【病気の治療について】

  • 体温や血圧を測定する検温
  • 採血やレントゲン撮影など検査の介助や移動の介助
  • 注射の実施や点滴の交換
  • お薬を配ったり、内服するのをお手伝いする

などなど…

【日常生活の援助について】

  • 身体を拭いたり、シャワーや入浴のお手伝い
  • 頭を洗ったり、手足を洗う
  • 食事の介助
  • トイレの移動の付き添い

などなど…

これらは数ある看護技術や業務についてごく一部の内容です。

その他にも患者さんのその日の状態を記録する膨大な「看護記録」。

入院した患者さんの入退院準備、とても時間と手間がかかります。

病院によりますが、看護師が行った処置や使ったものの点数(費用)を電子カルテ上に残したり、診断書や紹介状などの書類の取り扱いも仕事に入ります。

実際に働いてみると、患者さんと関わる以外に事務的な作業がとても多いんですね。

これらに加えて、病棟や外来など各部署の年度計画に基づいた活動や、病院内の委員会活動、勉強会、会議などなど役割があればその仕事も。

時間外になることも多いし、続けていって体が持たないかも…と不安に駆られます。

慢性的な人手不足

命を守る仕事のためにプレッシャーや緊張感がつきまとい、さらに業務も多岐にわたる看護師の仕事。

そもそも人がもっといてくれれば、軽減できることなのです。

看護師の人で不足は私が新人の頃よりもずっと前から叫ばれてきたことでした。

  • 人がいればもっと患者さんに関わる時間を増やすことができる
  • 心身の疲労が軽減できる
  • 看護師同士に余裕ができストレスを減らすことができる
  • ストレスが減れば人間関係も良くなりやすそう
  • 勉強をする時間を確保することができる
  • 時間外にやっていた業務を時間内にできる

などなど…

いいことづくめですよね。

患者さんの利益にもなりますし、看護師のスキルアップや成長につながりやすいです。

めちゃくちゃ勉強不足で恥ずかしいですが、診療報酬制度の看護師の配置基準も大いに問題だと思っています。

「7対1」とか「10対1」基準がありますが、看護師1人に対する患者の人数を表しています。

医療の進歩でやることが増え、患者の高齢化に伴い病状が複雑化(悪い言い方すると手がかかる)ようになった状況で、そもそもこの基準で十分なのかも疑問です。

現在の基準も満たせない病院が多数あるほど、看護師が不足している…。

ややこしくて考えないようにしてきましたが、ここは勉強しなければならないな…と思っています。

指導が十分にできない

看護師としての力量や人間性に関わらずに人がいればいいというわけではありません。

看護師として一人前に仕事がこなせるようになるには、数年単位で時間が必要。

女性が多い職場ですから、結婚や妊娠、育児や介護を理由に退職する方が多いです。

女性の多い職場だからという理由にするのも悔しく思うこの頃ですが…)

退職者が出ればすぐに人員を補充するわけではなく、下手すれば次年度まで欠員のままにし、新人さんで補充するというパターンもよく見てきました。

とはいえ、新人さんはすぐに働けと言っても働けるわけではありません。

人数の確保できているように見せかけていますが、先輩スタッフが新人さんの分を働きながら、指導するという状況に陥るのです。

そんな中で十分な指導ができないですし、新人さんのメンタル面も不安定になりますがフォローも十分にできない。

新人さんが育ったころには「欠員が出て次の新人さんが来る季節」になっています。

人件費削減のためにギリギリでまわしてるからそんな悪循環になるのかな。

新人さん専門の教育枠あったらいいのにな…なんて思います。

そうすれば先輩看護師も、新人さんもストレスが減りますよね。

人間関係でのストレス

どんなに不安のある仕事をしないといけなくても、どんなに病棟が忙しくて目まぐるしくても、「人間関係さえよければがんばれる」という想いがありました。

医療はチームで進んでいきます。

特に看護師同士のチームプレイは常々行われていてとても大切。

経験年数も違えば経験してきた分野も違いますし、その日の業務量も差がどうしても出てしまいます。

重症な患者さんや、対応の難しい患者さんの相談をしたり一緒にケアに入ったり、手が離せないときには担当ではない患者さんのケアをしたり。

同じ部署内で患者さんの情報共有をして今後の対応を考えたり…。

急な状態悪化があれば1人で対応しきれないこともままあります。

そんな時、もし人間関係が悪かったら…?

看護師同士だけに人間関係にもんだいがあるわけではありませんが、項目に分けて人間関係の問題をあげていきます。

不安でも聞くことができない

患者さんの命を守る立場上、常に緊張感の中で仕事をしています。

判断に迷ったり、知らないことや久しぶりの処置があると不安になり経験年数に関わらず誰かに相談したくなります。

そんな時相談できるスタッフがいればいいですが、感じの悪いスタッフがいると怖くて聞けないなんてことがあります。

患者さんのことを思えば相談したいし、自分も不安なのですが…。

めちゃくちゃに怒ったり、「そんなこともわからないの?」なんていうスタッフ。

声をかけても無視をするスタッフ、ご機嫌を伺わないとどう反応するかわからないスタッフ。

そんなスタッフに相談するのは胃がキリキリします。

経験年数の少ない看護師はとてつもなく不安だと思います。

自分たちだって若い頃があって苦労しただろうに。

同じことをせずに断ち切れたらいいのに…。

伸び伸びと若者が働き、成長していく様子を見られるのはとても頼もしいものです。

医師との関係

看護師として働くには、医師の指示がなければ動けないことが多数あります。

医師も人間ですからいろんな医師がいます。

何もしなくても看護師がやりやすく配慮してくれる医師もいれば、こちらがほんの少しミスをするだけで烈火のごとく怒る医師もいます。

何年働いていても医師への報告は苦手です。

上手く伝えられるだろうか、「こんなこと報告しやがって」って怒られるだろうか…。

医師の都合も考えながら、この医師はメールのがいい、この医師には直接電話、この時間はダメ、もうすぐ来るだろうから待っておこう…。

そんな配慮もなかなかにしんどい。

「こんなこと報告して…」と言いながら逆に「なんで報告しなかった」と怒られることもあり…。

「怒られても一番は患者のため、そして自分の安心のため」と割り切って、報告していました。

昔に比べれば優しい医師も増えてきたような気がするのですが、皆さんのところはどうなのだろう…。

過去に受けた苦しみをぶつける看護師の存在

「自分のときはもっと大変だった」

「昔はこんなものじゃなかった」

過去の自分の苦しみを他のスタッフにぶつけてくるスタッフもいるんですよね。

看護師なのに人の気持ちがわからないのか、わかろうとしないのか…。

もともとの人間性の問題のある看護師もいるかもしれませんが、ストレスでそうなってしまった看護師もいると思います。

やたら新人や若いスタッフに冷たいスタッフもいますし、委縮してしまって必要な報告ができなくて、チームとして看護の質も落ちます。

正直他のスタッフも見ていて気分がいいものではないし、雰囲気が悪くなる。

人にストレスを発散して生き残る看護師がいる一方、耐え切れずに辞める看護師もいるのです。

理解のある上司であるか

仕事や人間関係、プライベートに関わること辞めたくなる時、相談できる主任や師長がいるかも大きいです。

問題児のようなスタッフがいたら指導をしてくれたり、異動も検討したりしてくれる師長も過去にはいました。

医師との関係がうまくいかない時、師長が間に入って医師に声をかけてくれたりすると、話を聞いてくれる医師もいます。

もちろん患者との間で問題があって、スタッフレベルで解決できないことがあれば出てきて問題解決に取り組んでくれると本当にありがたい…。

他の部署からの無理難題から病棟を守ってくれたり、プライベートで問題を抱えても相談に乗ってくれる師長だと、スタッフも安心して働くことができます。

ただまったく逆の師長もいるのは確かで…。

師長が病棟を守らず、他部署にいい顔をする師長だったときは、病棟が大混乱になり、スタッフが口をそろえて「辞めたい」を連発していた時期もありました。

師長次第で部署の雰囲気がガラッと変わるのです。

「スタッフを大切にしてくれない、守ってくれない」、と感じるとやる気がそがれてしまいますよね。

ストレスがストレスを呼ぶ状態

仕事の忙しさがストレスとなり、人にあたったり冷たくして人間関係を悪化させている要因になっています。

そこから人間関係で悩んで、仕事の相談もできなくて不安で辞めてしまって、人手不足となって。

めちゃくちゃ悪循環!

正直「人間関係で悩む暇がない」くらい忙しいしその分働きたい。

看護師のメンタルヘルスを守るために、攻撃性に走る人も、病んでしまう人にも介入してほしい。

ストレスに対する対処方法とか円滑にいくコミュニケーション技法の仕方とか、よく研修で出てきますけど、看護師個人で努力するしかないのでしょうか?

個人や知識のない看護師の中だけで頑張っていても限界がありますよね。

患者や家族に関する原因

治療について理解が得られない

自分の思ったように治療が進まないと怒り出してしまったり、守ってほしいことを守ってくれなかったり…。

医療者側の説明が足りないとか、説明の仕方が上手くないとかももちろんあると思います。

病気で辛くて聞き入れられなかったり、理解できないこともあったり、普段やっているから大丈夫、と思うこともあるでしょう。

ですが、入院して病院にいる以上、治したいと思っているのなら治療に対して協力してほしいものです。

というか治すのはご自分ですから…。

病室でたばこを吸っちゃったり(酸素があるので絶対にダメ!)、血糖がめちゃくちゃ高いのに間食したり、内服拒否したり、無断でどこかに行って帰ってこず大騒ぎになったり…。

正直「なんのために病院へ来たんでしょう」とそっと心の中で思うこともあったり…。

また家族の理解がなかなか得られないとか、患者と家族の治療に対する意見が違ったりして、治療方針がなかなか決められなかったりすることも。

あと90歳超えているのに亡くなるのが辛いから心臓マッサージも、呼吸器もつけてくれって希望するご家族がいたり…。

ボロボロので、骨ももろくて、そもそも寿命がいつきてもおかしくない方に、最後まで痛めつける必要があるのか、何度もお話をしても受け入れられないパターンもありましたね。

(年金収入がなくなるから少しでも長く生かしてほしいなんてこともあったり…)

患者や家族との関係がうまくいけばいいのですが、うまくいかないときはなかなかに辛いです。

相談や協力しやすい病棟なら協力してやっていけるのですが、そうじゃなかったら本当に辛い…。

高齢者が増えてきて対応に時間がかかる

2025年問題が差し迫る中、高齢者の方が年々増えてきています。

高齢の方は

  • 病気を複数抱えていることが多く状態が複雑になりやすい
  • 体力がなく重症化しやすい
  • 身体の機能の衰えがあり、日常生活の介助が必要なことが多い
  • 入院することで体力の低下、認知機能の低下につながりやすい
  • 認知機能が低下していて急な環境の変化についていけず「せん妄」を起こしやすい
  • もともと認知症の方だと治療に協力できない、理解できないことがある
  • 耳が遠かったり目が悪かったり説明するのに時間がかかる

(せん妄とは、簡単に言うと、混乱して、徘徊したり、暴れてみたりびっくりするくらい手のかかる状態です(;'∀'))

などなど、どうしても対応に時間がかかりやすいです。

(めちゃくちゃ元気でしっかりされた方もいらっしゃいますが)

転倒する危険性もあって、よろよろ歩いている方だと、トイレの見守りが必要で、頻尿だと何度も何度も付き添わなければなりません。

徘徊する方だと看護師1人の手が取られてしまい、業務が回りません。

一晩中寝ずに患者さんの対応していると、この先続けられるのかしら…不安にかられます。

今後さらに増えることを考えると…、やっぱり人手が欲しい…。

わがままな方

自分だけ特別扱いしてほしい、ナースコールが鳴ったらすぐに来い、すぐに医者に書類を書いてもらってくれ

できるのに看護師にやらせようとする、看護師を家政婦か何かと思っている人もいたりして…

看護師にとって患者さんは平等ですが、どうしても優先順位が発生して関われる時間にばらつきが出ます。

急変対応や、見ていないと転んでしまうかもしれない患者さんの対応をしていて、ナースコールにすぐに対応できないこともあります。

(もちろんすぐに対応しなければなりませんが!)

看護師は患者さんが自立していけるように、できないことをお手伝いします。

なにからなにまでやることはできません。

ご家族の中にも、人の少ない夜勤帯に来て長く話をしようとしたり、めちゃくちゃな要件を依頼して来たり。

何度も何度も電話で状況を聞いてきたり…(個人情報のこともあるのでかかってきた電話にお話ししがたいと考える病院もあると思います)

不安を軽減させてあげられるような対応も看護師がするのは大切なことです。

が、度を越える要求になってくると、看護師の心の負担も強くなってしまいます。

患者の暴力、セクハラ、モラハラ

病気だと心もすさみがちになり、看護師にあたってしまう方ももちろんいます。

病気のせいだと受け止めようとしますが、時に看護師自身の尊厳を傷つけるような発言をする患者さんもいます。

怒りに任せて暴力に出てしまったり、認知症で混乱していて殴る、けるの大暴れをされる方もいます。

看護師に対していやらしい言葉を発したり、触ってこようとする人もいます。

私たちだって人間です、なんでもかんでも許すことはできません。心だって傷つきます。

そんな時上司や病院が対応してくれればまだいいのですが、それすらもないと、もう…やるせなくなりますよね。

治療の選択がなかなかできない

人生に関わるような大きな選択になります、病気のこともよくわからないことばかりでしょうし、選択に迷うことは仕方がないのです。

ですが、普段からもし病気になったらどうするかとか、高齢になって最期のときはどうするかなど、家族で話したり考えたりしておけば、悩む時間は短くなるのかな…と思います。

治療の選択に時間がかかり、家に帰れるタイミングを逃したとか、余計に苦しい思いをすることもあります。

患者自身が意思決定をすることができず、家族が悩みに悩んでしまうこともあります。

看護師はもちろん治療の選択をするのに一緒に考えます。

気持ちは揺れ動くもの、一度決めた選択を状況によっては変えることもできます。

ただいつまでも決められずにいるのも次のステップに進めず、困ってしまうことも正直あります。

患者さんに関わらず、病院に頼る前から考えておけるように、啓蒙をしていく必要があるのではないかと考えています。

訴えられるかもしれない恐怖

病院は命を預かる現場で、人生が左右されるような出来事が多数起きています。

何か医療ミスがあると訴えられるかもしれないという恐怖が常にあるのです。

治療における合併症を十分に説明したつもりで納得していただいたと思っていても、「そんなの聞いていない」と言われてしまうこともあります。

(「つもり」では本当はいけないのですが…)

転倒を防ぎきれず、骨折してしまったり、頭を打って意識不明になったり最悪の場合亡くなってしまうことだってあります。

他の患者さんの対応をしながら何度も何度も見に行っても、薬を使って寝てもらおうとしても寝ず…。

転ぶときは一瞬です。

対策が十分じゃなかったとか、対応しきれなかった不備はもちろんありますが、すべてを防ぎきることは難しい。

いつ訴えられる状況になるのかわからない中、いつも何か起こらないかと緊張感を持ちながら働くのはストレスが大きいです。

看護師自身の抱える問題

キャリアをどう積んでいけばいいのかわからない

入職して数年経つ頃までは自分の成長を実感でき、とてもやりがいを感じやすいと思います。

それ以降、何かやりたいことや学びたいことがあればいいのですが、なければなかなかモチベーションが上がらなくなってしまいます。

もともとたくさんのストレスがある仕事ですし、ちょうど一通りの仕事ができるようになるころには病棟での役割、委員会活動など責任ある仕事を任せられるようになります。

さらに結婚や出産についても考えるようになる年頃です。

仕事をどのように続けていけばいいのか、結婚・出産をしても続けられるのかとても迷う時期だと思います。

多くの看護師が結婚・出産を機に辞めていく中、長く続けていくと看護主任(呼び方は病院によりけり)になる話も出てきます。

上に立つのにはあまり向いていない…と考える看護師にとっては続けていくのを不安に感じるでしょう。

ただ漫然と看護師を続けていくのも年を重ねるほど体力的にも気力的にも辛くなっていきます。

キャリアを重ねていくためにどのようにしていけばいいのか、スタッフ任せではなく病院や看護協会などサポートがあるといいなと思います。

あるのを知らないだけかもしれませんが…。

ライフイベントを乗り越えるのが大変

結婚で引っ越すことになったり、出産、育児で辞めてしまう看護師をたくさん見かけます。

子育てをしながら、心身ともにハードな仕事を続けるためには家族のサポートが必須になります。

祖父母が近くに住んでいればいいですが、遠方だったり病気だったりで頼れる家族がいなくて辞めてしまった看護師をたくさん見てきました。

子どもの病気で早退したり、急遽休むことになったりすると、他のスタッフにお願いすることになり気持ち的にとても辛い思いをします。

人間関係の良い職場ならいいのですが…ここでも人間関係問題が…( ;∀;)

子育てだけではなく、自分の親の病気や介護が必要になるかもしれません。

激務の上に家でも看護をしたり介護をするのは心身の負担が強いですし、職場の理解があればいいですが、長期の休みも取りづらく辞められる方もいました。

看護師の自身の健康が守られない

とにかく体力的にきつく、ストレスも多い現場で不規則な勤務体制。

「医者の不養生」ならぬ「看護師の不養生」って言葉を作ってほしいくらいです。

体を壊したり、心を病んだりして去っていく看護師もたくさん見てきました。

とくに心を病んでしまってお休みをとって、そのまま帰ってこなくなるなんて悲しいことが繰り返されています。

そこまで行く前にどうにかならないのか。

病んでしまったらもう一度職場復帰するのもハードルが非常に高いことと思います。

コロナ禍のオリンピック開催において「潜在看護師が多数いるからすぐに集まると思います」といった首相の発言はいまだに許しがたく思っています。

なんで71万人も看護師が潜在看護師になっているのか…本当にどうにかしてほしい!

参考note:看護師の五輪派遣についてツイートしてたら涙が出てきた|りさまま|note

ブランク復帰のハードル

辞める理由とは少し違うお話ですが…

働いていても常々新しい治療法や新しい薬が出たり、今までやってきたことが変わったりして、覚えたり覚えなおしたりが大変な環境です。

常に働いていて、患者さんの対応をしていく中で、患者の情報を把握できたり「この患者さんはこうするといい」みたいな対応のしかたもわかってきて、スムーズに業務が回せるようになっているのです。

正直私は3連休もすると知らない患者さんばかりになってとっても不安です。なんせビビりで超慎重派なので…。

それなのに年単位でお休みをとって復帰するのってすごくハードルが高いと思うんです。

希望が通ればいいですが、経験のない疾患の部署にいけば、わからないことも多く勉強しなければなりません。

看護技術が上手くやれるか、覚えているか不安です。

新しい人間関係を築いていく必要もあります。

経験者だときくと、人手のない看護師の職場です、早々に担当をつけられ夜勤が始まるのも早いかもしれません。

そもそもあの大変だった日々に戻る…?

なんて育休明けのときはものすごいストレスを感じました。

育休中のメンタルはめちゃくちゃ健康的でしたので…。

潜在看護師が復帰しづらい、できない理由を上の人たちはもっと考えて対応してほしい。

看護協会には復帰のための研修があるようですが、どんな内容なのか調べてみようかな…。

看護師の待遇が悪い

有給は希望通りにならない上に捨てまくる

ギリギリのマンパワーでまわし、シフト制ということもあり、有給が希望通りには取りにくいです。

病院や職場、師長によりますがシフトが出たときに、私の場合は勝手に組み込まれていました。

1年で何日か取らないといけないので、患者が少ない時、忙しくなさそうなときは、「明日有給取っていいから」なんて感じで急にとることもあり…。

お休み嬉しいけど前もってほしかったな…と思うのはまっとうですよね?

毎年たくさんの有休を使いきれずに捨て、辞めていく看護師たちも有休消化をほとんどできずに辞めていっています。

同じ病院内で働く事務の人たちは使い切っているって聞くので、なんともむなしい気持ちになります…。

給料が手当てに頼っている

「看護師は給料が高い」とよく言われますが、ほぼ夜勤手当です。

手当てがなければ手取り20万ほどしかありません。

15年間働いて、現在地域包括支援センターで夜勤なしで働いていますが、給料明細見てびっくり!

手取り22万円でした…。

昇給もほとんどしてない…?

というか税金ないだけ1年目の方が給料いいんじゃないか?

命を削りながら働いているのに?

あ、辞めたくなってきた…( ;∀;)

まとめ

まとめの項目にしましたが、あまりにもたくさん書きすぎてまとめられません。

思った以上に長くなってしまった…(; ・`д・´)

看護師が辞める理由を思いつく限り洗いざらい書き出してみましたが、見えてきたのが

①仕事中常に激務と緊張感がある

②①によってストレスを抱える

③ストレスを人にあたる看護師が出てくる

④人間関係の悪化

⑤心身に不調に出てくる

⑥辞めてしまう…

⑦人手不足で①に戻る

みたいな負のスパイラルが見えてきました。

あとは子育てとの両立に限界を感じてとか…。

これって看護師だけでなんとかできる問題じゃないですよね?

がんばって書きだしたので、少しずつ1個1個の問題を考えていきます。

看護師に起きている問題を発信することで、いっしょに考えたり何かにつながらないかな…。

問題を軽くする方法の模索や、人々への啓蒙活動もできれば…。

ゆっくりですが、やってみます。

ここまで読んでくださってありがとうございました!

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りっちゃん

Another Neighbors=「もうひとつの隣人」 物理的な隣人はいくらでもいるけれど、誰なのかどんな人なのかわからない時代です。 私は、遠く離れていても側にいるような温かい「隣人」になりたい。 として温かい心のやり取りをしたい。 看護師として、地域での経験を通して、「人と人との温かいつながり」を作っていきたい。 でも私自身の大好きなものもいっぱい語って、私の人となりを知ってほしいなあと思います。
プロフィール

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