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地域包括支援センターで働く看護職としてのつぶやき(介護とか退院調整とかも)

地域包括支援センターの役割と業務を看護師経験しかない新人保健師が簡単にまとめてみました

「地域包括支援センター」ってご存じですか?

恥ずかしながら私は15年間看護師をしていたのに、知らなかったんです。

R3年度に移動になり同じ病院内にある「地域包括支援センター」に配属になりました。

制服が変わった私を見て、元同僚たちは「どこに異動になったの?」「同じ病院にあるの?」「何してるところなの?」なんて言葉をかけられ、私同様「地域包括支援センター」を知らない看護師が多いことに気づきました。

同じ建物中にあるのに知らない人が多い…

なんて仲間が多いことに安心しつつも、あまりにも認知されていない状況に悲しくなりました。

たまたま私の働いている「地域包括支援センター」は同じ病院内にありますが、社会福祉協議会や民間企業などが経営していることもあり、関わることがなければ一般的にも認知度は低いように思います。

参考記事:地域包括支援センターの認知度低くね…?看護師を長年やっていても知らないの私だけじゃなかった話

退院支援にも関わることだし、入院前の状況もわかりやすい、せっかく同じ建物だし連携が取れたらいいよな…

一般の方にも介護のこととか何か困った時に相談する場所があるのを知っているだけでも安心できるよな…

なんて思いが湧き上がり、記事を書きだすことにしました。

今回の記事は地域包括支援センターとは何をやっているところなのか、というところを約半年間ですが私が勉強したこと、実体験を交えてご紹介していきます。

まだまだ勉強中なので簡単にまとめたものですが…。

地域包括支援センターってどんなところなんだろう?というイメージが沸いてくれたらとても嬉しいです!

地域包括支援センターの役割&業務を簡単にまとめてみます

地域包括支援センターの役割&業務

高齢者がどんどん増え、2025年を迎えるころには段階の世代の方々が、75歳以上になり高齢者の人数もピークになるといわれています。

高齢者が増えていくことで、医療も介護も必要とする人数も増え、その費用もどんどん増え続けてしまいます。

さらに高齢者に対しての現役世代の人数の割合も低く、核家族化により家族の持つ介護力が低いという問題もあります。

このままでは必要な医療、介護の受けられない高齢者が増えてしまい、財源の圧迫もしてしまう…。

できる限り高齢者の方々が支援を受けながらも自立して住み慣れた地域で過ごせるようにする、また地域で助け合いながら最期まで生活できるようにと考えられて作られたのが「地域包括ケアシステム」です。

地域包括ケアシステムには、病院、市町村、介護に携わる施設や事業所、福祉サービスや老人クラブなどの地域の集まりなど、多くの人や施設などが連携しています。

名前が「地域包括支援センター」とめちゃくちゃ似てるので混同されますが、「地域包括ケアシステム」はシステムのこと。

そして「地域包括ケアセンター」はシステムの中の一部として位置づけられているんですね。

私が配属されてから特に思ったのは、業務の範囲がとにかく広いということです!

ひとことで言ってしまうと、「高齢者のみなさんのなんでも相談窓口」みたいなものだ!と思っています。

さらに市町村と連携をとったり、ケアマネさんの支援をしたり、地域で足りない社会資源を探して創り出すはたらきかけをしたり…。

まだまだ私の見えていない役割もたくさんあるはずです…!

きちんと「地域包括支援センター」の業務をあげると…

  • 介護予防ケアマネジメント
  • 総合相談・支援
  • 権利擁護
  • 包括的・継続的ケアマネジメント支援

難しい言葉でわかりにくいですよね…。

「地域包括支援センター」が「だいたい」どんなことをしているのかわかるように、簡単にご説明していきますね。

私の半年間働いた理解と勉強したところを振り返りがてらお話させてください!

介護予防ケアマネジメント

要介護にはならないけれど、支援が必要な方々に対して介護保険を利用したサービスなどを提供し、要介護状態にならないように維持、予防をしたり、改善できるように調整していきます。

介護保険サービスを使うためには、本人、家族に変わって介護保険の申請のお手伝いをしたり、サービス事業者とやりとりをして福祉用具を使ったり、ヘルパーの利用、デイサービスの利用などできるようにします。

介護保険のサービスを使うためにケアプランを作成して、サービス担当者会議というものを開催し実際にサービスの利用を援助していきます。

地域包括支援センターでは、高齢者の方々でも要支援2までの方を担当してしています。

なんと私もケアプランを作成して介護サービスの提供のお手伝いをしているんです!(猛勉強中)

自治体やそれぞれの地域包括支援センターのやり方によって異なりますが、居宅介護支援事業所というところのケアマネさんに委託しているところもあるようです。

居宅介護支援事業所というのは、めちゃくちゃかんたんにいうとケアマネさんが所属している事務所のです。

地域包括支援センターでは、介護保険の要支援が認定されていなくても介護の状態にならないように、介護予防のサービスを使えるような取り組みもあります。

また改めてまとめますね。

かなり自治体によって使えるサービスや決まりごとがちがうようです!!

介護保険のことを猛勉強しているところです!

総合相談・支援

高齢者といえば病気や介護の問題が出てくるものですよね。

高齢者が住み慣れた地域、住み慣れた家でできる限り過ごすことができるように、介護予防や自立支援ができるような援助をしています。

「地域包括支援エンター」は高齢者のみなさんが抱える様々な問題の相談に乗り、必要なサポートにつなげていく役目があります。

しかもワンストップ(地域包括支援センターで相談すれば解決できる!)を謳っているので、相談者の方がたらいまわしにならないようにしなければなりません。

経験値が低すぎる私はこの業務が1番緊張します…

だいたい電話でかかって来たり、突然事務所に来て相談されたり、民生委員さんや市役所などなど、いろんなところから相談がやってきます。

未知の相談が多くて緊張しますよ…

例えばですが

  • (一般の方より)「だんだん親が動けなくなってきたけど、介護のこととか相談したい
    ⇒実際に会ってみて介護保険を利用するかもっと他のことで対応するか判断。なんなら病気を抱えていそうで先に病院受診を促すパターンもあった
  • (市役所より)市役所に福祉サービスを希望してきたけど、なんか車いすに乗ってるし動きもフラフラ。日常生活は大丈夫か尋ねたら怪しい。本人も相談したいって言ってるから会いに行ってくれない?
    ⇒筋力低下なのか歩くのがやっとで外に買い物にも行けない、ごみ屋敷、生活保護でワーカーさんが訪問してるのになんでもっと早く教えてくれなかったのー( ;∀;)
  • (民生委員さんより)実態調査で見に行ったけど本人に会えない、少し前までは外に歩いている姿を見たのに、心配だから一緒に行ってくれない?(調べると要介護4とかになっているのにサービス使ってない!)
    ⇒恐る恐る様子を見に行ったら元気そうに座っている本人。どうも介護認定は骨折したときに病院で出したけどリハビリでよくなったらかサービスを使っていなかった模様。良かったー!

みたいなケースがあったり、ただ配食サービスを利用したいだけだったり、住宅改修のお手伝いをして終わり、なんならAmazonで買った方が安いし速いですよなんてお答えして終わったケースもありました。

どんなケースが飛び込んでくるのかわかりませんが、病気のことも介護のことも、いろんな福祉サービスや、地域のサービス(生協みたいな宅配サービスや総事業者などなど…)、幅の広い知識がないと対応できません。

電話を取るたびに緊張しますが、がんばって対応します…!( ;∀;)

そのために保健師、主任ケアマネ、社会福祉士さんの3職種が一緒に協力して運営しているんですね。

(実際にはもっといろんな職種や構成員はそれぞれの地域包括支援センターによって違います)

地域包括支援センターの業務には、利用者さんご家族の介護相談や、介護保険のサービス利用のお手伝いだけでなく、老人クラブの紹介や運営のサポート、市の福祉サービスや社会資源だけではなく「お弁当屋さんがここにあるよ」とか公的なサービスではないものの情報の紹介もしています。

めちゃくちゃ幅広くはっきりとした答えのない業務が多く、毎日が勉強です!

権利擁護

高齢者の権利を守るために虐待の相談・予防、詐欺や悪徳商法に対する予防や対策相談なども行っています。

私が配属されて先輩が対応していたのは、オレオレ詐欺に騙されそうになったケースや、悪徳業者に被害にあって消費者センターに問い合わせて対応を相談するケースを見かけました。

リサイクル業者を語る人たちが、エアコンの取り外しを依頼して1つでいいのに全部持って行ってしまった…、穴はそのまま…みたいな話も聞きました( ;∀;)

コロナワクチンをお金出せば早く打てますよ的な電話も報告が多かった!

地域の老人クラブに介護予防のお話や体操をするとき、いっしょに詐欺の情報の注意喚起をすることもありますよ。

シビアなのは虐待の報告が合った時、市役所と連携して進めています。

報告があっても実際によく調べていくと虐待じゃないと判断することもあるけど、情報収集はすごく気を使いますよね。

いつか自分も対応する時が来るのだろうか…。

病院にはないことはないけど、あんまりないことですよね…カルチャーショック

包括的・継続的ケアマネジメント支援

地域包括支援センターには、地域で活躍するケアマネさんたちの相談や支援もするといった業務もあります。

なので、ときどきケアマネさんたちの困りごとの電話もかかってきます。

耳をダンボにして聞いていると

「セクハラしてくる利用者がいるけどどうしよう…」

「対応に困るんだけど何か使える制度知っていますか?」

「こういうケースどうしたらいい?どうしてる?」

などなど配属されたばかりの私には目が回るようなお話ばかりです。

ケアマネージャーさんのさらに上の資格(と思っている)主任ケアマネージャーさんたちが対応してくださっています。

ケアマネさん達って色んなサービスを知りまくってて、本当にすごい方々だと思います・・・!

地域包括支援センターの知っておくといいこと

地域支援センターはどこにあるの?

地域包括支援センターは各都道府県に1つは設置されています。

だいたい人口2~3万人に1つ設置、中学校区域に1つの割合で設置されているのですがそれぞれの自治体によって分け方は異なるようです。

歩いて15分くらいのところにあるのが理想のようですが地域にもよります!

病院にあるとは限らないんです

私は病院内にある地域包括支援センターに配属していますが、病院にあるわけではありません。

社会福祉協議会というところにあったり、高齢者センター、介護施設などなど、それぞれの自治体によって違います。

住んでいる住所によって担当する地域包括支援センターがちがいますので、相談したいけれど連絡先や場所がわからない…、そんな時はインターネットで検索したり、市町村の役所に聞くと教えてくれるはずです。

何を相談できるところなの?

「高齢者のみなさんのなんでも相談窓口」 のように、働きだしてからはとにかくたくさんの相談があることに驚きました。

介護・医療・福祉のことなどをメインに、地域の社会資源の情報提供もしています。

「最近体が動かしにくくなってきた…買い物に行くのも大変、何かいいサービスがないだろうか」

「認知症に家族がなってきた気がする、どこか相談するところはないだろうか」

「病気があっていろいろ困っているけど、ベッドとか借りられないかな…」

「最近あそこのおじいさん見ないけど大丈夫かな?」

などなど、いろんな悩みや問題があると思います。

ご家庭内でずっと不安でいるのも辛いですし、介護される方のお身体も心配です。

どうしよう…と思って時間が経つうちに状況が悪化してしまうこともあるので、気軽に相談されるといいよなぁ…もっと認知されるといいよなぁ…と働きだして6カ月経って思うようになっています。

相談にお金はかかるの?

相談するのにお金はかからないです。

紹介されたサービスを利用するときに、利用料がかかります。

人によって、ご家庭によって利用料が変わりますのでケアマネさんに相談しましょう。

地域包括支援センターのこと簡単にまとめてみて

いかがでしたでしょうか?

地域包括支援センターで働きだして、はや半年。

こうして記事にまとめてみると、まだまだ理解ができていないなあと思います。

地域包括支援センターはあまりにもやることが多く、まだまだ学んで経験を積んでいかなければな…としみじみ思います。

とにかく、 「高齢者のみなさんのなんでも相談窓口」 で、気軽に相談できるところだよ、だいたいこんなことしているよ、ということが伝わったらすごくうれしいです!

看護師として働いた経験と、地域包括支援センターでのこれからの経験を生かした記事も書いていきたいと思います!

質問やコメント、アドバイスなどいただけたら嬉しいです!

ここまで読んでくださってありがとうございました!

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りさ

Another Neighbors=「もうひとつの隣人」 物理的な隣人はいくらでもいるけれど、誰なのかどんな人なのかわからない時代です。 私は、遠く離れていても側にいるような温かい「隣人」になりたい。 として温かい心のやり取りをしたい。 看護師として、地域での経験を通して、「人と人との温かいつながり」を作っていきたい。 でも私自身の大好きなものもいっぱい語って、私の人となりを知ってほしいなあと思います。
プロフィール

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