こんにちは!看護師20年目のりさです。
職業柄、病院で苦しむ人を見続けてきて、病気予防、関連する本20冊以上、学び続け実践中です。
今回は「塩」について、まとめました。
使う頻度が高い「塩」だからこそ、身体にいいもの選びたいですよね!
いろいろと調べた結果、結論から言うと、
- 食塩相当量が99g以下のもの
- (できれば)製法が完全天日干しのもの
以上2点が、身体にいい「塩」の選び方のポイントでした。
では、ここからは詳しく人体と塩分との関係についてと、身体にいい塩の選び方について解説していきますね。
人体と塩分の関係についてと身体にいい塩の選び方
塩分は人体にとって必須、単純に塩分を控えればいいわけじゃない
私たち人間の祖先は、海から生まれてきました。
そのためなのか、お腹にいる赤ちゃんの羊水は海水の成分の近いことがわかっています。
そして、人間の体重の0.9%は塩分なのだそう。
塩分の中には、人体に必要不可欠なミネラルが含まれています。
ミネラル(無機質)とは…カルシウム、鉄、マグネシウムなどのこと。
健康維持に必須なミネラルは16種類。
身体の一部分を作ったり、代謝、神経調整をするなど役割がある。
たくさん摂ればいいというわけでもなく、過不足なく、バランスとるのが大切です。
「塩分は血圧が上がるから控えた方がいい!」
・・・というのが、一般的な認識です。
Drも高血圧の患者さんに必ずと言っていいほど説明します。
病院で働いていると、塩分を控えすぎたがために、「低ナトリウム血症」になった患者さんも見ています。
なんとなく調子が悪く、怠くて、手足がしびれて…、血液検査をしたらNaが正常範囲よりずいぶん少なかった!・・・なんて具合です。

どうも単純に塩分を控えればいいというわけじゃないらしい…
体感的に疑問を持ち、調べ始めました。
気になる塩分と血圧の関係
学生時代に、食塩=NaClって習いませんでしたか?
血圧が上がる原因に、NaClに含まれるナトリウムが深く関与しています。
血圧は簡単に言うと、血管(動脈)の壁に血液が当たるときの圧力です。
血液中のナトリウムが増えると、濃くなった血液を薄めようと血管内の中に水分をひき込みます。
血液(水分)が多くなると、その分多く血管に血液が押し付けられて、血圧が上がるのです。
ミールタイムさんのXのポストがわかりやすかったので載せておきます。
そもそもなぜ『塩分』をとるといけないのか
— ミールタイム【公式】 (@mealtime_now) June 5, 2018かんたんに血圧が上がるメカニズムをイラストにしました
塩分制限をすべき理由がわかるのと、やみくもに我慢するのとでは意識が変わってきますよね
#高血圧 #血圧 #塩分 #減塩 pic.twitter.com/FcAdQmtJsU
塩分を多くとると血圧が上がるメカニズムは、こんな感じです。
確かに、塩気の多い食事を好まれていた患者さんが、入院して減塩食になると、自然と血圧が下がる方もいました。
ですが、実際には高血圧の患者さんが塩分を控えても、必ずしも血圧が下がるわけではなく、100人に1~2人に効果がある、なんてデータもあるのです。
高血圧の原因には、塩分過多だけでなく
- 遺伝性
- 動脈硬化で血管の壁が硬い
- 腎臓が弱っている(尿を出して水分を減らす力が弱い)
などあり、塩分だけが犯人とは一概には言えません。
また、塩分摂取量が多い県と血圧が高い県は必ずしも一致しているわけではないようです。
都道府県別にみた食塩摂取量と高血圧に関する地域相関研究には、食塩摂取量と高血圧で通院している方の関連はない、と結論付けられています。
カリウムはナトリウムの排泄を促す力があり、カリウムの摂取量が少ないのも、高血圧の原因とも考えられるかもしれませんね…。
…と、単純に塩分を控えるのではなく、ナトリウムをたくさん摂らないようにするのが大切ということがわかってきました。

そこで、どんな「塩」を選ぶとよいかまとめてみました!
塩の選び方① 食塩(NaCl)相当量が99%以下のものを選ぶ
もともと人には塩(ミネラルを含む)が必要不可欠なものなのです。
が、食塩(NaCl)相当量が多いものは避けましょう。
パッケージに記載されている成分表示を見るとわかりやすいです。(わが家の雪塩の写真です)

真ん中あたりの「食塩相当量」が72.6gになっています。
100g当たり72.6%が食塩(NaCl)に当たるわけですね。
このパーセンテージが低いほど、食塩(NaCL)の量が少なく、ミネラルが含まれるのです。
純度の高い?食塩(NaCl)しかない塩は避けるべきでしょう。
こういった塩は、工場で精製されて、コスト削減、大量生産されたもの。
海水から塩分を取り出すときに、大切なミネラルもろ過してしまっているのです。
塩の選び方② できれば完全天日干しの塩を選ぶ
塩を作る製法は、大きく3つに分けられます。
①精製塩
②再生加工塩
③天然塩
①精製塩は、簡単に作れて大量生産される食塩相当量99%以上のものです。
身体に必須のミネラルはほぼなし!と言って過言ではないでしょう。
②再生加工塩は、輸入した①精製塩に「にがり」などの添加して、ミネラル分を調整しています。
カルシウムやマグネシウムなどが添加されるのですが、海水からそのまま塩にしていないせいで、ミネラルのバランスが崩れている可能性があります。
③天然塩は、文字通り天然の素材から作り出した塩のことです。
海塩、岩塩、湖塩があります。
海塩は、海水を釜で炊いたり、天日で干上がらせて作るもの。
岩塩や湖塩は地殻変動で元は海だったところが、岩や湖になっているところから作り出されます。

どの「塩」も、結局は海水からできていることになりますね!
中でもおすすめは、海塩!
岩塩は食塩が多め、ヨーロッパで使われることが多く、肉やソースなどに合うとのこと。
湖塩はそもそもあまりなく、ハードルが高いのだそうで。
やっぱり、海に囲まれた日本ですから、日本のお料理には海の塩が合うそうです。
さらに海塩の製法として
- 平釜製法
- 天日干し
がありますが、可能ならば「完全天日干し」のものを選べると良いです。
平釜製法は、釜で煮詰めて塩を作ります。
煮詰める過程で、ミネラルが減ってしまうのだそうです。
ただ、完全天日干しの「塩」ってその辺のスーパーではお見かけしません。

私みたいな田んぼの真ん中に住む民はお取り寄せをせねばならぬのか…と思っています
天日干しと平窯製法を組み合わせた方法で作る「塩」もあるので、まずは「食塩相当量」を減らすところから考えると良いのかも・・・と考察しています。
身体にいいおすすめの「塩」候補をご紹介
カンホアの塩
「食塩相当量99%以下の塩」かつ「(できれば)完全天日干しの塩」が身体に良い塩のポイントだとお話しました。
この記事を書くにあたって、4~5冊の本を読み比べたのですが、2冊の本に紹介されていたのがこちらの「塩」です。
天日海塩 カンホアの塩 はまさに、ポイントを押さえた「塩」に思います。
- 食塩相当量:85.82g
- 天日干しで時間をかけて塩の結晶を作り、扱いや使用に石臼で挽いている
- マイクロプラスチックにも配慮、目開き95μmのフィルターをかけている
ベトナムのカンホアという、100年以上も続く天日塩の名産地。
日本の会社と協力して開発した「塩」なのだそうです。

わが家の次に試す「塩」はこのカンホアの塩にしようと考えています!
ホームページの「カンホアの塩」に対する熱い情報提供が、生産者の方々の想いが伝わってくるようです・・・!
ちなみにお値段は、公式ショップでは500gが702円で+送料。
amazonや楽天を見ていると、価格的には価格が800円前後で送料にはかなり幅があり。

プライム会員の方だと送料無料です
海の精
こちらは本の中で見かけたのは、赤いラベルの「あらしお」(天日+平釜)のでした。
・・・が、HPを見ていたら、「ほししお」の方が、ご紹介した「塩」の選び方にばっちり当てはまっていました。
海水100% 天日と平釜 日本の伝統海塩 「海の精(うみのせい)」
日本は高温多湿なので、天日塩は作れない所を1977年に研究・開発されたのだそうです。
- 食塩相当量 92.38g
- 天日塩
- 国内の海水、国内産
公式オンラインショップでは、240gで810円 +送料でした。
amazonで1200円前後(たぶん+送料、もしくはプライム会員なら無料)
楽天で800円前後+送料。

価格は、だいたい似たり寄ったりといったところでしょうか・・・
価格を調べていたら、公式ショップは「品切れ」の表示。
楽天では「入荷不安定だから、注文後にお取り寄せします」の表記があり、人気商品なのかも…?!
健康に気を配られている方が多いんだなと、思いましたよ…。
雪塩
現在わが家で使っている、「雪塩」
このお塩は、わりと大きいスーパーなら見かけることが多いので、ご存じの方も多いのでは?
サラッサラのパウダー状なのが特徴的なお塩ですね。
- 食塩相当量 72.6g
- 製法 逆浸透膜、加熱ドラム
驚異の食塩相当量72.6g!!!
宮古島の美しい海からとれた塩は、サンゴ礁の力も借りてカルシウムが豊富なのだそうです。
かなりサラッサラのパウダー状のお塩なので見た目の量よりも重さがありません。
パッケージの裏側には、このような注意書きがあります。

写真の上の方に、一般的なお塩の3倍ので、同じ塩味になるそうです。

バンバン使うには気が引けてしまう・・・
ので、ゆで卵用のお塩にしたり、ヨーグルトに少し混ぜたりして使っています。
ほんのり甘みがあって、しょっぱくなくて、いいアクセントです。
↓の記事には載せていませんが、スペシャル?ヨーグルトに、あまり塩気のない食事の時に、ふわっとかけています。
まとめ
「塩」の選び方について、まとめてきました。
「塩」は人間には大切なミネラルを含んでいて、気になる血圧は食塩(NaCl)が主な原因でしたね。
食塩相当量が少なく、さらにミネラルが海の成分のようにバランスよくとれる「塩」
そんな「塩」が身体にいいお塩なのだな、と学べました!
身体にいい「塩」の選び方に
- 食塩相当量が99g以下のもの
- (できれば)製法が完全天日干しのもの
を上げましたが、もう1点ありました!

ご自分の好みのお塩を選んでください!
あれやこれや語ってきましたが、好みは人それぞれです。
コスト面のことだってあります。
もし今お使いのお塩が、食塩相当量99%以上であれば、製法は気にせずに他のものに変えてみる…とか。
今よりちょっと良くするだけでも、意味のあることだと思いますよ!
お塩だけではなく、他にも調味料や食材、いろんなことに身体にいいこと、できますからね!
できることを、少しずつ取り入れていけたらいいですね(o^―^o)
ではでは…

ここまで読んでくださってありがとうございました!
〇参考文献
この本を読んでいると、目からウロコのことばかりです。
病院勤め20年の私には、考えさせられることばかりでした。
あらゆる食の選び方が書かれていて、すごく参考になります。
まだまだ途中までしか読めていませんが…活躍しそうです!
予後間もない末期がんを患われながら、料理人として食で癌を克服しようと奮闘される内容でした。
料理人だからこその視点が本当に素晴らしく、納得ばかりの内容です。
発酵調味料にハマり出して、バイブルのような本です。
調味料を変えてみようと思ったきっかけもこの本から!
食生活を変えようと思った時に最初に手に取った本です。
マンガもついているし、食材や気になる症状別にも開設されていてとても分かりやすい本です。
他にも腸活の本など読みあさっていますが、どの本にも共通すること、繋がっているところがあって面白いですね。
学びを深めて、私なりに看護師として感じていることも含めてシェアしていきたいです!