わが家の娘の小学校では、毎日音読の宿題があります。
今年、小学校4年生になる娘は、つい最近まで「ごんぎつね」を読んでくれました。
「ごん」といういたずら好きの子キツネが、兵十とう村人とのやりとりを描いた作品「ごんぎつね」。
「ごんぎつね」の話を知らないわけではなかったのですが、娘が「ごんぎつね」を読んでくれる中で、大人になったからこそ感じるものがありました。
作者は新美南吉さんです。
私の住む愛知県の、半田市のお生まれの方で、「新美南吉記念館」というものの存在を知ってはいました。
せっかく、娘が小学校で習ったし、私も「ごんぎつね」の世界観がなんとも好きだなぁと思い、新美南吉記念館に行ってみることにしました!
新美南吉記念館に行ってきたよ
新美南吉記念館は、愛知県半田市岩滑(やなべ)というところにあります。
ちなみに半田市は、
半田市は、名古屋市の南、中部国際空港の東にあり、知多半島の中央部東側に位置しています。古くから海運業、醸造業などで栄え、知多地域の政治・経済・文化の中心都市として発展してきました。
半田市について|半田市公式ウェブサイト から引用
新美南吉記念館は、まるでキツネの巣穴の中にあるように造られています。
雨が降ってて、外観を撮れなかったので、新美南吉記念館のインスタグラムからお借りしますー。
記念館の入り口は、坂を下ったところにあります。
中に入ってすぐ、現代的な内装かつ温かみのある感じです。
受つの方も、とても優しくてほっこりしました。
大人220円、中学生以下無料…!破格すぎました…
新美南吉さんのお話の世界に関する、オブジェクトや絵などがもりだくさん!
入ってすぐのところに、新美南吉さんのお話の世界観溢れるステンドグラスがありました。

記念館の中に飾ってあるもの、ひとつひとつがすごく可愛らしくて、とてもオシャレで見ごたえばかり。
特に子ぎつねの置き物?がすごく可愛らしくって、そこここにいたのが、たまらなかったー!

「手袋を買いに」の子ぎつねが、かわいいお手てを見せるシーン。
こんな感じだったのかなぁ…!とキュンキュンしました!
自宅に戻って改めてホームページを見たら、他にもいろんなところに子ぎつねが潜んでいたみたいで、なんと7体もいたそう。
私たちは、2体しか見つけられなかったな…、どこにいたんでしょ~会いたかった~~!
入口入って、床にキツネの足跡が点々と並んでいて、足跡をたどって観覧するスタイルで、これまら可愛いな~粋だな~なんて思っちゃいました。
(写真撮ったのに、撮れてなかった~( ;∀;)
記念館の外には、大きな広場と、森があって散策できるようになっています。
その中で娘がパッと目についたのがこちら。

「ごんぎつね」の中に出てきた、お地蔵さん達。
子ぎつねの「ごん」がひょっこり顔をのぞかせています。

かわいい…。
駐車場から、記念館までの間にも、いくつかキツネの像やオブジェのようなものがあって、雨で森の中の散策ができなかったので、もっと他にもあったのかもしれない…!
取ってつけたような物じゃなくて、きちんと風景の中に成立させてあって、記念館の方々の新美南吉さんの作品へのリスペクトと、愛を感じましたね…♡
かわいいキツネたちに会えてキュンキュンポイントが高いのが、個人的には嬉しかったな~~
新美南吉さんの直筆の原稿やノートが残っているのがすごすぎ!
奥に進むとある展示室には、新美南吉さんの生い立ちや、作品の中に出てくる、昭和初期の見慣れない、聞きなれない物や生活習慣など、実物やかわいらしいジオラマを使って、すごくわかりやすく展示してくださっていました。
中でもびっくりなのが、新美南吉さんの直筆のノートや原稿まで見られるところ!
「ごんぎつね」の書き出しが、新美南吉さんのノートと、実際に出版されたものとは違うとか、教えていただきました。
たまたま企画展で、展示されていたのかわかりませんが、南吉さんの15歳の頃の日記とかもあったんですよね。
驚いたのがその内容、何気ない日常の中のことを、南吉さんらしい視点と切り口と考え方で記載されていていました。
そんなとこまで見ます?気にします?ってところまで!
そういう観察眼や思考する力があるからこそ、たくさんの素敵な作品を創られるんだなぁ…と思いましたよね。
直接学芸員さんの方が、企画展のご説明をしてくださり、新美南吉さんのことだけじゃなく、出身地の方だからこそわかる裏話的なことも聴けて楽しかった~!
【企画展のスゝメ】企画展「絵に描かれた昔の岩滑」|新美南吉記念館
↑は新美南吉記念館のnoteへのリンクで、ご説明いただいたことが記載されています。
「ごんぎつね」の中の、「赤い井戸」のお話は、すごく面白かった!
新美南吉さんの人気に預かるだけじゃなくて、良さをお伝えしたり、アカデミックに研究されている様がすごくって、すごい記念館だな~と圧倒されました!
新美南吉さんの作品って、自然豊かな田舎の、人情溢れる風景が感じられて、そんな中での人間同士、人間と動物のやり取り、心の揺れが描かれていて、親近感がわく世界なんですよね…。
居心地が良くて、私も田舎で生まれ育ってきたから、なんだか懐かしいというか、身近なお話に感じられます。
もっと南吉さんのお話を読んで、また記念館に来たいな~って思ってます。
全国の新見南吉ファンや文学を学ぶ方が来館しているようだ…!
日曜日かつけっこうな雨の中でしたし、勝手にもっとがらんとしているんだと思っていました。(失礼)
思ったよりも、来館されている方がいて、いっしょに企画展の話を聞いているときには、15~6人くらいはまわりにいらっしゃいました。
帰ってからHPの「来館者の声」を見たらびっくり!
関東から九州から、全国から新美南吉記念館にいらっしゃっているみたいなんです。
同じ県内で、愛知県でそんなすごい人いないでしょ~って無意識に思っていましたね…。
でも、新美南吉記念館に行って、雰囲気も素敵だし、キツネたちは可愛いし、新美南吉さんの生い立ちと地域・時代背景も面白くって、行ってよかったな~~!って思っています。
えぇ!娘よりも!(途中で疲れだしてクネクネしだした(笑))
とはいえ、娘も学校で習った「ごんぎつね」で出てくる、名前や風景、物の名前を聞くたびに、「知ってる!」と声を出していたので、悪くはなかったと思っています。
もっと新美南吉さんの作品が読んでみたい!と思って、童謡集を手始めにミュージアムショップで購入してきました♡
1つ1つが短い作品で、読みやすい、でも、気持ちの揺れとか、共感できることとかあって、じーんとするものもあれば、クスッとするものもあって、どんどん読めますな。
それでまた、記念館に行ったら、より楽しめそうだ…。
次は、記念館の隣の森(ごんぎつねの舞台となった童話の森(中山))を散策したり、建物内にあるカフェで、オリジナルブレンドのコーヒー「ごんの贈り物ブレンド」をいただいたり。
彼岸花の季節にも行ってみたいなぁ…
「ごんぎつね」の兵十がうなぎをとっていた矢勝川沿いに、300万本の彼岸花が咲き誇るんですって!素敵!
半田の町の中にも、新美南吉さんの作品にまつわる場所がところどころにあるみたいなので、半田市散策がてら追いかけていっても楽しいかも!
あのポン酢で有名なミツカンは半田市が創業の地らしいですよ?!
ミツカンミュージアムなんてあるんですって、気になる!
リンク:MIM MIZKAN MUSEUM(ミツカンミュージアム)
明治時代に地方ビールとして挑戦した"カブトビール"の生産工場である、「半田赤レンガ建物」も行ってみたい!
同じ県内で、あまりアンテナが立っていなかったけど、灯台下暗し、魅力を感じています。
なんてたって、お酢は発酵調味料ですもんね、ここ数年発酵調味料を習慣的に使っているので気になる気になる…。
…って、新美南吉記念館の話からだいぶ逸れましたが…、新美南吉さんの描く世界がとっても好きだな~、記念館に行ってよかったな~ってめっちゃ思っています!
最後に、新美南吉さんの言葉がたくさんある中で、私はコチラの言葉がすごく心に残っています。
僕はどんなに有名になり、どんなに金がはいる様になっても華族や都会のインテリや有閑マダムの出て来る小説を書こうと思ってはならない。いつでも足に草鞋をはき、腰ににぎりめしをぶらさげて乾いた埃道を歩かねばならない。
お金持ちがどうとか、階級がどうとかではなくて、新美南吉さんが現実味をもって表現できるのは、やっぱり自分の体験してきたことしか書けない…!というお思いのことからだそうです。
全国紙に作品が載って有名になったり、お金が入るようになったりしても、ご自身の中から出てくる「本物」を創り続けたいっていうお気持ちなのでしょうか…。
なんだか、自分がもてはやされたり、あれがいい、これがいいって他人に言われて振り回されても、自分は自分、自分の中から出てくるものだけが真実!って強いお気持ちがあられたのかな、と思うと、胸が熱くなる想いです。
新美南吉さんは、29歳という若さで亡くなられたそうです。
もともと病弱でいらっしゃったとのこと。
幼少期もお母様を早くに亡くされて、ご苦労されたようです。
いろんなご苦労がある中で、新美南吉さんならではの感じ取る力や、表現を身に着けていらっしゃったのでしょうか…。
どれもが、日常の中で当たり前にあるようだけど、気づかなければそのままだし、拾い上げなくてもいいような些細なことでも、あぁ、そうだよねって共感が、なんだかほっこりする作品ばかりです。
いまや「ごんぎつね」は教科書に掲載されるようになって、50年以上にもなるようです。
学芸員さんに、娘が
「もしかして小学校4年生?」って一発でバレるくらいでした(笑)
「ごんぎつね」の、「ごん」や兵十さんの一人ぼっちの寂しさや、軽い気持ちで起こしてしまった後悔。
伝わらなかった気持ち…切なくて、娘の音読をきいていて、「ごんぎつね」に惹かれていきました。
そして、なんとなく心に残っている「手袋を買いに」の物語。
あの、子ぎつねがお店の前で、間違えてキツネの手の方を差し出すシーン。
小さな小さな手を差し出すかわいらしさったら、ありません。
南吉さんの描く人物や、動物たちって、すっごくキュートなんです。
なんか、愛しいなあって思っちゃいます。
もしかしたら、私たち一人一人の中に、共通するものがあるのかもしれないですよね。
もっともっと、お話を読んで、新美南吉さんワールドを堪能していきたいです…♡
※追記…というひとり言
「手袋を買いに」の絵本は数種類出ているみたいですが、私はこの絵の優しいタッチが好きですね。
記念館の中で読まさせていただき、そんな終わり方だったのか~と、振り返っちゃいました。
新美南吉さんのお話って、答えを明確に言わないし、その先どうなったのかな…って想像を膨らますことができるお話ばかりです。
この子ギツネはどんなふうに成長するのかな…。