こころ

高島野十郎展を豊田市美術館に見にいってきた。緻密過ぎる写実の世界に魅了されました

芸術とかアートなどには非常にうとく、教養もない私。

たまたま、娘が、プリキュアを見終えて、チャンネルをばちばちと変えていた日曜の朝。

Eテレの「日曜美術館」という番組で紹介されていた、とある画家さんに興味を持ってしまいました。

その名は、高島野十郎さん(たかはし やじゅろう:高は梯子の高です)

寫実(しゃじつ)の極致 それを慈悲といふ 髙島野十郎 | 日曜美術館 | NHK

1890年(明治23年)に福岡県久留米市のお生まれの方で、福岡県立美術館での撮影でした。

この放送は、もともとは2025年8月。

高島野十郎さんの没後50年の節目に、大規模な企画展で、2025年7月の千葉県の開催から始まり、福岡県に行き、2026年1月6日から豊田市美術館で開催されていました。

私たちが観た放送は、再放送。

ものすごーくたまたま、愛知県豊田市に高島野十郎さんの企画展がやってきてたタイミングだったのです!

これ、豊田市美術館でやっているやつ!…ということで、がっつり日曜美術館を観てしまいました。(娘はつまらなさそうでしたが…(;^_^A)

高橋野十郎さんの、あまりにも緻密過ぎる写実の世界を、今なら実物が見られる…!!

ということで、勢いとノリだけで豊田市美術館へ行くことに!

Toyota Municipal Museum of Art 豊田市美術館

いざ美術館の駐車場に着くと、けっこう広い駐車場が満車で、周辺道路に列をなしている状態でした。

やむを得ず、近所の豊田市民文化会館の駐車場をお借りし、徒歩7、8分くらい歩いたかな?(成人式やっていた!)

当日1月11日(日)は寒波の影響で、冷たい風がビュービュー吹いて、すっごく寒かったーー!

駐車場から美術館の敷地に入る前の、睡蓮の絵をバックにした美しいポスター。

寒い分、空がクリアで、建築物としての評価も高い豊田市美術館がとても美しかった…。

高橋野十郎さんの「満月」の絵をバックにした企画展の表示が、また美しい…。好き。

自分は撮影できなかったけど、この菜の花の絵も、1つ1つの花、花びら、葉、茎、空も土も何もかも、きーーーっちり、描かれていて、実物は圧巻でしたよ…!

美術館内に入って、チケットを購入。

大人1500円、中学生以下は無料。(オンライン、前売りなら割引あり)

豊田市民の方で特定の条件に当てはまる方や、障害をお持ちの方などは割引あり。

子どもが無料で見られるってありがたい…。

中に入って、さっそく高橋野十郎さんの企画展へ。

壁一面に、「高島野十郎展」の大きな文字でお出迎え。

中には、高島野十郎さんの、絵と、影響を与えた画家さんの絵、野十郎さんの直筆のノートなど、たっくさんの展示があって、じっくり楽しめました。

絵の撮影は、いいものと悪いモノがあって、いくつか撮影したけれど、著作権のこととかいろいろあるので、ブログでアップするのは控えておきますね。

千葉県県立美術館で行われたときのインスタグラムはコチラ↓

館内では、日曜美術館を観ていったから、あれもこれもテレビで説明があった絵だーって感動もひとしお。

もっと大きな絵もたくさんあって、こんなに細かく描いて、どれだけの途方もない時間をかけたんだろうってずっと思っていました。

絵のうまさや、情景をそのまんま描くことなら、たぶんある程度練習すればできる人は多いのだろうけど、高島野十郎の絵は、とにかく異常なほど細かい。

花や葉、茎の色、濃淡、影や、枯れた様子、枯れかけているところ…、とにかく細かい。

どこにでもありそうな景色だって、高島野十郎さんが、見て、感じて、この瞬間を残すと決めた瞬間を、絵になっていて、雪や雨、霧のせいでぼやけた様子とか、おそろしいほど絵なのに、現実に目の前にしているようで…。

ぐっと側で見ると、絵なんだなぁ…っていうくらい、写真。

でも、描かれた無数の花が、すべてこちらを向いていたり、花瓶の側に、真珠のようなものが置かれていたり。

何か、野十郎さんが意図したものがふと描かれているのを感じて、どんな意味なんだろう…と惹きこまれます。

千葉県立美術館の高島野十郎展のポスターに記載されたコメントがまた印象的。

お兄さんが仏教の道へと進まれて、野十郎さんもその影響を受けて、仏教に強い関心を持たれていたそうです。

そこにあるすべてのものを描く、という姿勢が、この世にある生きとし生けるもの、すべてを絵に残すことが慈悲になる、と使命のように思って描かれていたのかなぁと思いました。

絵を描くことこそが、野十郎さんにとっての仏教の教えの実践のようなものであったのではないか…。

だからこそ、途方もなく写真のようになるくらい、なんなら写真に映し出すことのできないその場の雰囲気までも、残そうとされたのではないか。

美術館の説明書きや、日曜美術館の解説を聞いて、実物の高島野十郎さんの絵を見て、そんなことを考えました。

生涯ご結婚もせず、絵の集まりにも参加せず、孤高の画家であった高島野十郎さん。

とはいえ、本当に一人ぼっちではなく、多くの絵を親しい方に贈っていたそうです。

企画展で見た絵の多くは、「個人蔵」のものが多く、それほど多くの方にプレゼントされていたのでしょうか。

個人的に大好きになった蝋燭シリーズ。

企画展にも、多くの蠟燭の絵が飾られていました。

その1つ1つが、同じものがなくて、いろんな明るさ、長さ、背景の暗さ・・微妙に違うのです。

こちらは、蝋燭の説明書きです。

「贈る相手を思いながら、永遠に果てることのない光を刻み、感謝と信頼の気持ちを凝縮して込めていたのかもしれない」

この解説が本当に好きで、真相はわからないけれど、なんて素敵なプレゼントなのだろうと感動しました。

絵にすることで永遠に果てることのない光をプレゼント。

この揺らめく蝋燭を眺めていると、心がすっと落ち着いて、癒される気がします。

本当に素敵。

私の足りない解釈と、言葉にできない説明ばかりで本当に恐縮しています。

ただ、少し前に行った、新美南吉記念館のことも思い出しました。

高島野十郎さんと新美南吉さんは、仏教と近しかったり、田舎の自然を愛したり、共通する部分がありますね。

そして、ものすごくたくさんノートに考えを、若い頃から書きだして、考えて考えて考え抜かれるのもそっくり。

高島野十郎さんは、絵に、新美南吉さんは、物語という形で表現していて…。

芸術家の方って、一般人が見ている世界と違うものを見ているとか、感じ取るとか、そういうものが優れていて、さらにその見たもの、感じたものをそれぞれの表現で私たちがわかるようにしてくれているのかなって、思ってしまいました。

それを学芸員の方や研究されている方が、さらにもっと分かりやすくしてくださって、美術館で展示したり本にしてくださって本当にありがたいことですね…。

なんてしみじみ。

勢いだけでいった、高島野十郎さんの企画展。

実物を見て、高島野十郎さんのことを思って、また生きた時代背景も感じて…

毎日せわしなく生きている自分が、途方もない時間をかけて描かれた絵を目の前にして、じっくりと心を落ち着かせて感じる、考える時間を得られて、すごくよかったなぁ…と思っています。

それに、娘もあまり興味を持てないながらも、あまりにも緻密な絵の描き方に魅入る瞬間がなんどかあって、よい刺激になったんじゃないかなぁと思います。

現代っ子のとりまく世界こそ、なにもかも用意されて、簡単に答えが出る世界。

頭を使わなくても、なんとなく生きていける…。

こんなに静かで、ただ感じ取る、考える、という時間をいっしょに過ごせたことが、娘にも私にもパパにもあって、よかったなあと思います。

芸術とか、アートとか、わからない!って思って、本当に距離があったのですが、年を重ねたからでしょうか、惹きこまれるようになってきた気がします。

芸術にほとんど触れてこなかった私のこの拙い説明では、高島野十郎さんの魅力が全然伝えられていません。

Eテレの日曜美術館は2026年1月18日までなら配信されています。

寫実(しゃじつ)の極致 それを慈悲といふ 髙島野十郎 | 日曜美術館 | NHK

ホームページに入ると、受信料払っているかのチェックと、どこの放送局かの確認があったので、誰しもみられるかというと怪しいです。

また、没後50年 髙島野十郎展と企画展の特設ページにも、かなり説明がされていて、事前にご覧になっておくと、より理解が深まり、感動できると思います!

ホームページも、たくさん高島野十郎さんの絵がアップされていますが、実物を絶対に見た方がいいです。

筆のタッチとか、絵の具のボコボコとか、色味とか…。

絶妙な絵の感じは、写真のように平たんになると、ぜーーんぜん良さがなくなってしまっていますから!

高島野十郎展のグッズをミュージアムショップで見てきましたが、絵ハガキくらい…と思ったものの、実物の醸し出す良さが消えてしまって、萎えて買えなかったくらいなんですよ…。

とはいえ、この本買ってこなかったことを、このブログで振り返っていてまじで後悔…。

あーすでにもう一度見たくなっております…。

改めてグッズを見ると、かわいいかも…。

やっぱりもう1回いって、見に行くついでに本買ってこようかな、今度の年休にでも!(娘が学校に行っているスキに!)

って、長くなってしまいました。

この感動を少しでもどなたかに伝わったらいいな~と思って、ブログにまとめてみたものの、良さが伝えられないもどかしさが強かった…。

芸術家の方や文を書かれる方って、本当に素晴らしいなとしみじみします。

でも、感動したら早く残さないと、どんどん小さくなっていってしまうので、とりあえず、感動が大きいうちにここに残します。

豊田市美術館のアクセスはこちら。

駐車場は無料で、けっこう大きいのですが、以前クリムト展を見にいった時も、なかなか入れなかったので、お車で行かれる方は、他の駐車場も確認しておくといいですよ。

開館情報・アクセス | 豊田市美術館

会期、チケットのことも引用しておきますね。

没後50年 髙島野十郎展
会期 2026年1月6日(火曜日)~3月15日(日曜日)
開館時間 10時〜17時30分(入場は17時まで)
休館日 月曜日[1月12日、2月23日は開館]
観覧料 一般1,500円、高校・大学生1,000円、中学生以下無料
*オンラインチケット、前売券及び20名以上の団体は200円割引(他割引との併用不可)
*本チケットで美術館本館のコレクション展及び髙橋節郎館の展示もご覧いただけます。
開催中の展覧会 | 豊田市美術館より引用

素敵な素敵な、画家さんにお会いできて、本当に良かった。

大切に絵を守ってくださった方々、この企画展をやってくださった関係者の皆様、NHKの日曜美術館、突撃美術館に付き合ってくれた家族、いろ~~んな方に感謝ッ!

ここまで読んでくださったみなさまも!ありがとうございました!

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りさままん

Another Neighbors=「もうひとつの隣人」 物理的な隣人はいくらでもいるけれど、誰なのかどんな人なのかわからない時代です。 私は、遠く離れていても側にいるような温かい「隣人」になりたい。 として温かい心のやり取りをしたい。 看護師として、地域での経験を通して、「人と人との温かいつながり」を作っていきたい。 でも私自身の大好きなものもいっぱい語って、私の人となりを知ってほしいなあと思います。
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